2012年8月17日金曜日

FW: 写真  4

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From: 工藝サロン梓 [mailto:info@azusa-kougei.com]
Sent: Sunday, July 22, 2012 10:48 PM
To: 石川 利江
Subject: 写真  4

Nest Bowl / Tobias Mohl,
Cylinder/Kim Holm

2011年6月17日金曜日

街歩きのすすめ

3月の大震災の後から、朝の散歩を始めた。毎日ではないが、30分ぐらいのコースで、大体は善光寺に向かって、少しづつ脇道に入ったり、迂回したりしている。知っているつもりの自分の住む町が、実は知らないことばかりであり、人の暮らす風情に温かさやしみじみしたものを覚える。特に取り残されたような長屋や古い建物に心惹かれる。
小さなお稲荷さんに手を合わせたり、掃除をしている方と黙礼したり、そういう時間がありがたく感じられる。東北の惨状を目にして感じたのは、私たちは暮らす場所、土地から生きる活力や安らぎや、お金には替えられない多くのものをもらっているということである。
その土地を捨てなければならない、飯舘村をはじめ多くの人たちに、誰がどう保証できるというのだろう。今朝の散歩で発見した、町の八百屋さん。朝早くから活気があった。曲がったきゅうりが一山、二百円。大型店が出来て、消えていった、町の魚屋、豆腐や…地味な商売が手堅く並んでいた町をもう一度、取り戻したいと思うのは、無理だろうか。

2011年6月14日火曜日

デッサンのクラス始まる

今日からガレリア表参道でデッサンの教室が始まりました。モデルを描きたいという、画家の小山利枝子さん、中山徳幸さんからの声があり、月二回のペースで開始しました。
お二人も講師というより、一緒に描いてアドバイス程度ならという、ユニークなクラスです。
画家の描く素描のタッチや線の美しさにも触れられます。初めての方でも気楽にご参加ください。

2011年5月28日土曜日

大正の美意識と遊び

30日までガレリア表参道で、江戸町人の美意識〜『残したい美しいもの・渡辺八重子展』を開催中です。江戸時代から続くちりめんなど絹の細工物の技術を継承し、次の時代に伝えようと努めていらっしゃいます。本当に小さな小指の先ぐらいの布まで、捨てずに丁寧に継ぎ合わせ使ってきたかつての暮らし方に頭が下がります。しかも、美しく、季節感のある形が楽しいのです。椿、桜、かきつばた、金魚、ホオヅキ…。
工夫しながら、楽しんで針を進めた女たちの姿が浮かびます。縫うという技術も生活から遠くなりました。便利な大量生産の時代は、多くの暮らし技術を失わせたのだとあらためて思います。半襟を附けるのが、やっとという自分が恥ずかしく感じます。
また、渡辺さんのキモノの見事な着こなしを見ていただきと思います。
今日は大正時代の柳模様のキモノに刺繍の帯。お太鼓いっぱいに狆が刺繍されています。そのデザイン性の高さ、技術の巧みさに目を見張りました。
ぜひご覧いただきたいと思います。

2011年5月11日水曜日

佐久・内山で山菜を

佐久市の内山という地域は、群馬に抜ける街道筋にあります。来週の15日に『ポール・ウォーキング&山菜祭り』が開催されます。
はなももの花がピンク、赤、白などの鮮やかな色を見せています。渓流の流れの音を聞きながら、ご一緒に歩いてみませんか。
過疎化が進む内山ですが、『昔暮らしの里』として、渓流釣りや炭焼き、山菜採りなどの体験メニューや体験宿泊施設『田舎家』も準備しています。昨年来わたしもいろいろアドバイスに参加しています。

今日は15日の打ち合わせや試食のために、雨の内山を訪れました。
雉そばも結構でしたが、初めて食べた『こうれん葉』と地元で呼ばれる山菜は(写真)ヌルッとした食感と上品な苦味が絶品でした。15日の山菜料理が楽しみです。

2011年4月23日土曜日

『木工家のつくる木のスツール展』始まりました

今日からガレリア表参道で、スツールを集めた展覧会が始まりました。
震災以来、展覧会を中止していましたので、久しぶりの展示です。
小さな椅子というアイテムですが、それぞれに家具づくりの作家の美意識や考え方、遊びが見えて楽しい展示です。木という、人の命より長く生きた生命体に囲まれていると、何かほっとするような、心が満たされるものがあります。
今日はこれからギャラリートークがあり、明日午後にはスツールを作るワークショップもあります。どうぞご参加ください。

2011年4月13日水曜日

町の記憶

町歩きで目にする古い看板や屋号…見るともなく私たちの視界に入り、記憶の中に沈んでいる。私たちはみんな現在を生きているが、過去の記憶に支えられてもいる。今、被災した人たちはその大事な町の記憶、家族の記憶を失い、新しい地平も見えずに立ち尽くしているのではないだろうか。伊勢の遷宮ではないが、新しい器には新しい魂が入るという思想がこの国にはある。新しく蘇る町、地域がそういう力を持ってほしいと願う。
しかし、福島では人間の手で再生することのできない破壊が進行している。

昨日、鵠沼でギャラリーをやっている知り合いから電話があった。陶芸の里・益子も大変な被害で、窯が壊れたり、アトリエが壊れたりしたという。陶芸家からのSOSを伝えてくれた。報道されない多くの痛手を受けた人がたくさんいる。相談して、5月に鵠沼で、6月過ぎに長野、金沢で支援の展覧会をしたいと思う。
これから東北の染織や、木工、陶芸の作り手の様子も調べてみたいと思っている。